令和5年度 保護者会講演会
令和5年11月13日(月)
保護者の皆様にはお忙しい中ご参加いただき、ありがとうございました。
この日の講演会では、クレア・バーンファーザー先生をお招きして、演題「IBプログラムを体験してみましょう!」のワークショップを行いました。
始めに、クレア先生からIBカリキュラムやPYPプログラムについて分かりやすい言葉で説明して頂きました。そして、IBで「生徒の主体性」を意味する”AGENCY(エージェンシー)”という言葉から思い浮かぶイメージや言葉を考えたり、グループで話し合ったりしました。スタートしてしばらくは静かな空気の中、緊張感もありましたが、カードや材料を使いながらグループでの探究活動を重ねるうちに緊張もほぐれ、次第に笑い声が聞こえる程、和やかな雰囲気の中で時間が流れていきました。
活動の様子をご紹介します。
①”探究”を想像すると、どんなイメージが浮かびますか?何色が合う気がしますか?モールを選んで作ってみましょう
皆さんが考えた「探究」のイメージです。
②IBの学習者像・Learner Plofileの中から一つ選び、年中さんが分かるように説明するにはどんな言葉が良いでしょう?
皆さんがグループ内でペアになって相談した結果はこうでした。
<Courageous:挑戦する人>
・間違えてもいいからやってみよう!
・出来ないことこそやってみよう!
<Communicators:コミュニケーションが出来る人>
・みんなで一緒に僕や私のことをいろいろな言葉や動きで
・色々な言葉や方法で恥ずかしがらずにやってみよう!
・自分の思ったことを言葉や動きでお友だちや先生に言ってみよう!そして、周りの人に思っていることを聞いてみよう!
<Caring:思いやりのある人>
・お友だちの気持ちを考えよう!
・幼稚園が楽しくなるように遊ぼう!
・困っている人がいたらやさしくしよう
・お友だちの気持ちを考える
・お友だちの嫌がることをしない
・みんなのために仲良しのクラスになろう!
③カードゲームであそぼう
Learner Profileが書かれたカードを使って、発音ゲーム・かるたゲーム・メモリーゲームの3種類のゲームで遊びました!
④子どもになりきった気持ちで「てぶくろ」「おおきなかぶ」の2冊から読みたい絵本に挙手をし、多数決の結果「てぶくろ」を読みました。
了子先生が読み聞かせをしました。物語に中にあるLearner Profileは何だろう。みんなで考えました。
⑤来年の抱負をラーナープロファイルの中から選んでみよう
時間があっという間に感じるほど楽しいワークショップが終わりました。
ご参加いただいた保護者の皆様からの感想を紹介します。
「学習者像をモールで作るのがとても難しかったです。頭が固くなっていることをとても実感しました。また、遊びを通して他の方とおしゃべりしながら体験できたのが楽しかったです。家でも学習者像をイメージしながら子どもと遊びたいと思いました。」
「今まで学習者像ポスターをなんとなく見ていましたが、本日色々な体験をさせて頂いて改めて子どもと一緒に考えながら様々な体験をしていこうと思いました。来年は”Thinkers”(新しい遊び、時間の過ごし方を考える)で冬休み中も計画を立てて遊びたいと思います。」
「遊びながら自分の考えを伝えたり、話を聞くことが出来て楽しかったです。家でも遊んで楽しみながら子どもたちと学ぶことが出来たらと思いました。」
「PYPについてとても分かりやすかったです。IBの学習者像がIB教育をするうえで大切なことだと思いました。」
「グループワークを通じて色んな方の意見を聞くことが出来て良かったです。IBプログラムについても深い知識がなかった為、自分で体験して知ることが出来嬉しかったです。ありがとうございました。」
「子どもとのコミュニケーションの大切さや、教育の仕方が分かって良かったです。遊びのベースで物事を学んでいくことが大事だと感じたので、自宅でも試してみたいと思いました。」
「考え方と遊び方を具体的に教えて頂けてありがたかった。自宅でも再現できそうです。新年の抱負も考えることが出来たので、来年も続けて学んでいきたいと思いました。」
「娘は幼稚園が大好きです。お話を伺いながらIBの力があるのかなと考えていました。最後にPYPの答えが知りたかったです。」
「モールのワークショップが、全員違う作品で、作るのも作品鑑賞もとても楽しかったです。」
「同じテーブルになり初めて知り合った方と様々考えながら共同作業をするのは大人になるとほとんどない経験なので、IBの学習者像をイメージしながら五感を使い学ぶことが出来ました。この経験はIBをより身近に感じ子どもへ水平展開できそうです。ありがとうございました。クレア先生の丁寧なお話、分かりやすく感動しました。」
「かるたゲームで、カード1枚で想像する力・伝える力・考える力等色々な力を付けることが出来るんだと知り、お家でも取り入れて子どもと遊びながら色々な力を養いたいと思いました。」
「今日IBラーナープロファイルについて知ることが出来たので、子どもと学習者像について話すことが出来そうです。今まで、子どもは一体どのようなことを学んでいるのだろう?と思っていたのでとてもいい機会でした。最後の新年の抱負に、目標ではなく学習者像から一つ選んだのが印象的でした。これから毎年一つずつ選んで過ごしたら、良い一年になりそうです。大人も成長できると思います。」
「普段、子どもたちの学んでいる学習者像ポスター(ラーナープロファイル)を分かりやすく伝える方法を学べたので今後家での伝え方に取り入れて子どもと接していきたいです。」
「IBのラーナープロファイルについて、今まで深く学ぶ機会がなかったので少しだけ理解が深まったと思います。もう少し時間をかけて学べたらよかったです。」
「PYP幼児教育について詳しく知りたいです。」
「IBの学習者像は子どもが家でよく話してくれていたので聞いたことはあったけれど、今日詳しく知ることが出来て良かった。もっと堅苦しいものかと思っていたけど、みんなでのゲーム等を通じて身近に気楽に感じられてとても良かったです。ありがとうございました!」
「幼稚園でのPYP教育がこの先の小学校などの学びに繋がっていくといいなと思いました。」
「難しく考えていましたが1冊の絵本からでもいろいろな学習者像が考えられて新しい発見となりました。子どもともやってみたくなりました。」
「私自身、自分を表現することが苦手なのですが、今日のように少人数で話し合ったりできるのはすごく楽しく感じました。子どもも幼稚園で楽しくPYPを身に付けていけるのかなとありがたく思います。出席できてよかったです。」
「普段、子どもたちが実践しているPYPを身をもって経験することが出来ました。」
「いつも娘から聞いていた学習者像について、ワークショップを通して考えることが出来ました。また”主体的に考える”教育を体験させて頂き、有意義な時間となりました。ありがとうございました。」
「お恥ずかしながら、幼児教育について理解がほぼゼロで、子どもの将来像をまだ描けていないのが現状ですが、子どもの好奇心や創造性を伸ばし、主体性のある子に育てていけたらと思います。ありがとうございました。」
「IBラーナープロファイル、年中さんが分かりやすい説明文、子どもの目線になってみるとどう話したら伝わるか?考えるきっかけになりました。分かりやすく簡単にすることですっと気持ちに寄り添ってあげられるのかなぁ。」
「”信念を持つ人”についての質問・・・子どもの自主性を大切にしていますが、どこまで子ども自身の考えを尊重していいか分かりません。例えば寒くても子どもが「靴下を履きたくない」と言えば、本人に任せています。」
(クレア先生の回答:例えば、子どもが「靴下を履きたくない」という事例をあげられましたが、この場合、まずはなぜそう思うのかを聞いてみましょう。そして、その理由に基づいて試させ、結果によっては答えを変えて良いことも教えましょう。その前と後に、お母さんの気持ちや視点、そして靴下を履く理由を説明し、選択肢を整理して子どもが自由に選べるようにしましょう。子どもにも自分の意見があるかもしれませんが、いつも自分の思う通りになるわけではないことを学ぶことも重要です。そのためには、親が感情的にならず冷静に対応することが必要です。家族全体でバランスを取りながら、じっくりと考える時間を設けることをおすすめします。)
園児が日頃経験しているIB教育について理解が深まり、子どもの気持ちで体験されたことが今後の生活に役立てられたら嬉しく思います。
今後もこのような講演会を続けていきたいと思っていますので、開催の際には皆様どうぞご参加ください。